アウタ凹部と、インナの隙間の狭い方へ押しつけられるので、アウタとインナがロックされる。即ちローラがインナとアウタの間でくさびのような働きをしてアウタの回転をインナへ伝え同じ速度で回転する。
エンジンが始動し回転速度が上昇するとピニオンギヤがリングギヤで廻され、ピニオンギヤ(インナ)の回転がアウタ(アーマチュア)の回転より速くなり、クラッチローラは、スプリングを圧縮する方向に移動する。従ってアウタ凹部とインナの隙間が広くなり、インナとアウタがフリーとなり、アーマチュアのオーバーランを防ぐ。
2・164図 オーバーランニングクラッチの作動
?マグネチックスイッチ
マグネチックスイッチはピニオンギヤの押し出しとモータ回路のメイン電流をON、OFFする働きをする。
2・165図に示すようにシリーズコイル(吸引コイル)とシャントコイル(保持コイル)、リターンスプリング、プランジャなどから構成されている。
吸引コイルと保持コイルの巻き数は同じであるが、線の太さが異なっている。
即ち吸引コイルは太い線で巻いて有り起磁力は大きく、保持コイルは小さくなっている。
2・165図 マグネチックスイッチの構造
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